小説作成中
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冷えた体は熱を知らない
踏みしめた地は凍てつき
光を奪う
忌わしい運命を憎み
孤独な私は春を知らない
みんな冬を厭うから
独り生き、独り消え逝く
そう想っていた
眩い微笑みに
鳥たちは歌う
初めて触れる色彩に
溢れる気持ちは灰色の空を駆け
恋を知る
瞬く星は息を潜め
すぐに冬の憂いが空を覆う
白い手から零れ落ちる
銀色の命は溶けて行く
内緒話しよう
仄かな燈が消える前に
疎まれし子は 痛みを知ってる
みんな楽しげに嘲笑うけど
小さな傷から吹き出す真っ赤な悲しみ
「みんな同じ」と 繰り返す日々に
聞こえたきみの泣き声
透明な春の声
優しさなんてくれなくていい
「普通」を壊さないで
じきに季節は変わるから
雪を溶かす春のしらべ
淡い雫が 寒空に滲む
違う私が 赦された世界に
花が咲く
瞬く星は地平に消え
やがて春の歌が響くだろう
白い手を掴むぬくもりに
銀色の命は溶けて行く
内緒話しよう
仄かな燈は消える
幸せの朝に
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